横浜DeNAベイスターズとなって10年目のシーズンが開幕する。そんな節目の年からチームを指揮するのは、1975年の秋山登氏以来45年ぶりの生え抜き投手出身となる三浦大輔監督だ。現役時代は1998年の日本一に先発の一角として活躍するなど、25年にわたりチームを支え、引退後は球団のスペシャルアドバイザーを務めたあと、2019年に一軍投手コーチ、20年はファーム監督を歴任し指導者としての経験を積んできた。球団を知り尽くす新監督が、得点力の向上をはじめキャンプで掲げたテーマをどのように形にするか、期待は高まるばかりだ。

 球団の歴史を振り返ると、監督就任初年度の開幕戦を勝利で飾ったのは過去26人中14人と勝ち越している。現役当時、7度開幕投手を務めるも勝ち星とは縁がなかった三浦監督だが、指揮官としてはプラス材料のデータを味方に好スタートを切ってほしい。外国人選手の来日が遅れている現状ではあるが、即戦力ルーキーの活躍など若手の台頭も期待されるだけに、チーム一丸となった戦いを見せられるか。

 開幕戦の相手は、読売ジャイアンツ。昨季の対戦成績は12勝12敗の五分だったが、リーグ2連覇中のチームだけに、開幕カードで勝ち越しを決めて、嫌な印象を与えておきたい。巨人と開幕戦で激突するのは、2015年以来12度目。過去の勝敗を見ると5勝6敗で、本日と同じ東京ドームでの試合に限っても0勝3敗と負け越していた。このデータを払拭して開幕戦で白星を得るためにも、初の大役を任された先発・濵口遥大選手への期待は高まる。昨季は、対巨人戦で2勝1敗、東京ドームでも1勝1敗と苦手意識はないはずだ。相手のエース・菅野智之選手との投げ合いを制することができれば、自身もチームも勢いに乗れることは間違いない。一方の打者では、昨季東京ドームで打率.333と好成績を残した宮﨑敏郎選手に期待したい。23年ぶりのリーグ制覇、そして日本一へ向けて、白星発進で勢いをつけたいところだ。

• 監督2度目以降の就任開幕戦は除く

• 本塁打のカッコ内数字は本数